「不労所得を作りたい」と考えるとき、よく候補にあがるのが高配当株投資と不動産投資です。
私自身、両方を実践していますが、実際にやってみると「似ているようで全く違う資産運用」だと実感します。
この記事では、両方を経験した立場からリアルな違いをお伝えします。
高配当株投資の特徴
メリット
- 完全な不労所得:株を保有していれば配当金が自動的に入る
- 少額から始められる:数万円からでも投資可能
- 分散投資が容易:ETF(上場投資信託)を使えば簡単にリスク分散できる
- 管理が楽:PCやスマホひとつで世界中の株式にアクセス可能
デメリット
- 購入タイミングで利回りが大きく変動するため、下落局面で購入決断するメンタルが必要。
- 減配・無配リスクがある
- 銀行窓口で買うと割高:ネット証券での取引が前提
日本株と米国株ETFの違い
- 日本株の場合
- 高配当ETFの選択肢が少なく、良い「お弁当パック」が存在しない
- そのため、投資家自身が1社ずつ数十銘柄に分散投資する必要がある
- 財務や配当方針を見極めるリテラシーが必須
- 米国株ETFの場合
- 良質な「お弁当パック」が豊富で、1つの商品で分散投資できる
- 代表例:
- VYM:銘柄数400以上、分散効果が高く安定的(利回り約3%)
- SPYD:高配当株に均等分散、利回りは4〜5%と高めだがクセ有
- HDV:財務健全性を重視した銘柄構成、利回りは3〜4%程度
- 経費率も低く、長期投資に向いている
- ただし為替リスクや米国課税の影響は必ず考慮が必要
不動産投資の特徴
メリット
- レバレッジ効果:融資を活用して自己資金以上の資産を取得できる
- 賃料は安定的:株式のように急騰・急落しにくく、利回り予測が立てやすい
- 減価償却による節税効果:建物部分を経費計上でき、キャッシュを残しやすい(実際には法人税の繰延だが、恩恵が長期かつ建替を行うと更に税の繰延が可能となる)
- 事業として工夫ができる:入居付けやリフォームなど、オーナーの工夫次第で収益を改善できる
デメリット
- 完全な不労所得ではない:管理会社とのやり取りや意思決定が必要
- 空室リスク:閑散期(4〜8月)は入居が決まりにくく、1室が1年空くこともある
- 初期投資が大きい:数百万〜数千万円規模の融資が必要
- 修繕コスト:屋根・外壁・給排水設備など、大規模修繕の費用負担が発生する
高配当株と不動産投資の違い
- 利回りの違い
- 高配当株:年2〜5%(税引前)
- 不動産:年6〜10%(表面利回り)
※不動産は返済後ROI2%、CCR20%以上を目指したい。
- 不労所得性
- 高配当株:完全放置で配当金を受け取れる
- 不動産:管理・工夫が必要な「事業型」
- 必要資金
- 高配当株:数万円から可能
- 不動産:数百万〜数千万円+融資が前提
- リスクの性質
- 高配当株:景気や業績の影響を受ける市場リスク
- 不動産:空室・修繕など物件固有のリスク
両方やって感じたリアルな資産戦略
私自身は、不動産と高配当株を組み合わせて資産を作っています。流れはこうです。
- 不動産所得 → 個人への最低限の報酬
- 借入返済(繰上返済も含む)
- 修繕費・予備費を確保
- 残りの利益は追加個人報酬
- 追加個人報酬(余剰資金)を高配当株の投資原資に充てる
借入返済が進めば進むほど余剰資金が増え、高配当株投資が加速します。
今の私のモチベーションは「不動産の収益力向上により、借入返済時期を早め、将来の配当所得を爆発的に増やすこと」です。
初心者はどちらから始めるべきか?
高配当株投資がおすすめな人
- 少額から投資を始めたい
- 手間をかけずに不労所得を体験したい
- PCやスマホで完結させたい
👉 まずは高配当株からのスタートが無難です。
不動産投資が始めやすい人
- サラリーマンなど安定収入があり、銀行融資を受けやすい属性がある
- 数百万円規模の自己資金を用意できる
- 空室対策や入居付けなど、事業として学ぶ意欲がある
👉 属性・資金・姿勢が揃っている人に向いています。
両方を組み合わせるのがベスト
- 高配当株で「不労所得の感覚」を掴み
- 不動産でキャッシュフローを作り
- 余剰資金を高配当株に回すことで安定と成長を両立できる
まとめ
- 高配当株投資は「完全不労所得」だが利回りは控えめ
- 不動産投資は「事業型」だがレバレッジと節税効果で収益拡大が可能
- 両方を実践することで「安定+成長」の資産形成ができる
私は、不動産で余剰資金を作り、それを高配当株に回す戦略を実践しています。
借入返済を進めつつ、将来の配当所得を積み上げていく。この流れが私の資産形成の柱になっています。
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